ほくろをレーザー除去したあとの「傷の治り方」を、時系列でご紹介しています。
傷の治り方を詳しく知りたいあなたへ
傷の治り方について専門的に知りたい!というアナタには、以下のサイトをおすすめしています。
(いきなり他サイトの紹介かよ!というつっこみはご容赦ください。。笑)
どちらも、専門家(医師)の方が、傷の治り方についてとっても詳しく説明してくださっています。
ただ、見ていただくと分かるのですが、専門用語が出てきたりしてちょっと理解しにくい方もいるはず。(私もその一人でした。)
当記事では、傷の治り方を、イラスト付きでより簡単に説明しています。
ほくろとは
傷跡の治り方について説明する前に、「そもそもホクロとは」について、簡単に説明させてください。
これを知っておくことで、ほくろ除去後の「傷の治り方」が、かなり理解しやすくなります!
ほくろとは、「母斑細胞(ぼはんさいぼう)」というほくろの細胞が集まってできたものです。
「ほくろは、皮膚の上にへばりついたもの」と思っている人も多いかと思いますが、実は違います。
皮膚の中にある「ほくろの細胞」が、皮膚の上から透けて、「ほくろ」として見えているんですよ。
ほくろレーザー除去後の傷の治り方
レーザーでほくろを取る
まずは、レーザーでほくろを取ります。
「ほくろとは?」でも説明しましたが、ほくろとは、ほくろの細胞の集まりのこと。
レーザーで、皮膚のなかに存在している「ほくろの細胞」を削り取ることになります。
(イラストで見るとかなり深く削っているように見えますが、実際は数ミリ単位の深さです。)
ほくろを除去した場所が傷になる
レーザーでホクロの細胞を削り取ると、皮膚に穴があくことになり、そこに傷ができます。
表皮と真皮の境界部分や、真皮のまんなかには血管が通っているので、もちろん出血します。
と言っても血管は細いので、大量出血することはありません。
ホクロ除去後、テープを貼ってもらったあとに、「そのテープに血が少しにじむ」くらいです。
血が固まりかさぶたができる
血が出続けると、命に関わります。
(もちろんホクロ除去で命に関わることはありません。血が出ると、人間の脳はそう判断するようになっているんです!)
血液中に存在する「血小板(けっしょうばん)」が、血を固める働きのある物質を作りだし、血を固めます。
傷口がふさがらないままだと、血が止まらないだけではなく、細菌が入ってしまう可能性があるので、かさぶたが作られます。
かさぶたは、ほくろを除去してから、約3日~7日ほどで作られることが多いです。
※病院によっては、カサブタを作らずに傷を治す「湿潤療法(しつじゅんりょうほう)」をすすめているところもあります。
湿潤療法(モイストヒーリング)については、別の記事でご紹介しますね。
白血球(マクロファージ)がいらない物質を除去する
血管から、マクロファージという名の白血球の一種やってきます。
マクロファージは、傷のなかに入った細菌や、傷ができて死んでしまった細胞を食べて除去してくれます。
また、マクロファージは、真皮にできた傷を治すために必要な「線維芽細胞(せんいがさいぼう)」を呼び寄せます。
肉芽(にくげ)組織ができる
さきほど呼び出された「線維芽細胞」が傷に到着すると、線維芽細胞は、傷を治すのにもっとも必要な「コラーゲン」を作りだします。
また、傷を治すためには「新鮮な酸素」とか「たっぷりの栄養」が必要になります。
これらは、血液を通してしか運ばれてきません。
なので、コラーゲンが土台となって、「毛細血管」が発達していきます。
そこに酸素と栄養がどんどん流れ込んでくることで、傷を治すのに必要な「コラーゲン」が、さらに増殖!
傷を治すためのサイクルが、ここで出来上がりました。
ちなみに、傷を治すために必要な物質をまとめて、肉芽組織(にくげそしき)といいます。
肉芽組織の中身は先ほど説明しましたが、分かりやすいように箇条書きにします。
- 線維芽細胞(せんいがさいぼう):傷を治すために必要な“繊維”を作る
- コラーゲン:傷を治すために必要な材料
- 毛細血管:傷を治すために必要なものや、不要になったものを、血液を通して運ぶ
- マクロファージ:傷ついて死んだ細胞や細菌を片付ける
瘢痕組織(はんこんそしき)ができる、上皮化する
先ほどできた肉芽組織(にくげそしき)は、どんどん強くなり、真皮に近いものになっていきます。
肉芽組織が、真皮とほとんど同じような状態になったものを、瘢痕組織(はんこんそしき)と呼びます。
肉芽組織(にくげそしき)が瘢痕組織(はんこんそしき)に変わるには、約2週間から3週間かかります。
つまり、ほくろを除去してから約2~3週間経った頃には、傷ついた真皮層が治ってきているということです。
さらに、肉芽組織を土台にして、表皮も修復します。これを上皮化(じょうひか)と呼びます。
傷跡が目立たなくなる
目には見えないものの、瘢痕組織(はんこんそしき)のなかでは、「コラーゲンが作られる・分解される」を繰り返しています。
コラーゲンの生成と分解が繰り返されることで、もう一度傷が開かないように、防がれてるのです。
ほくろを削る深さにもよりますが、約6か月くらいの時間をかけて、傷が目立たなくなっていきます。