ほくろからニョロッと生えている「毛」。この「毛」について、調べてみました。
ほくろから毛が生える理由
ほくろから「毛」が生える理由は、たったひとつ。
皮膚には毛根がたくさん存在していて、毛根のまわりに、ほくろ(母斑細胞のかたまり)ができるから。
私たちの顔とか体のどこにでもほくろができるように、毛根のまわりに母斑細胞ができて、ほくろから毛が生えることはよくあることなんです。
ほくろの毛がだけ濃い・太い理由
腕や首のほくろから、やたら長い毛や太くて濃い毛が生えることがありませんか?
なんでほくろの毛だけこんな特徴的なの?って気になりませんか??
じつは、「ほくろの細胞があるから、濃い毛が生えやすくなるのか?」それとも、「もともと生えている毛のまわりにほくろの細胞できることで、その毛が太く濃くなりやすいのか?」については、解明されていません。
しかし、神戸大学の寺師教授らが、「母斑細胞から発毛、もしくは育毛を促す物質が存在しているのではないか?」と仮説を立てて、現在進行形で研究を続けておられるんです。
そして、研究内容について書かれた記事によると、現時点では「母斑細胞と発毛には、何らかの関係がある」ということは分かっているみたい。
もっと詳しく記事の内容を見てみると、「毛が生えているホクロを見てみると、母斑細胞(ほくろの細胞)以外の細胞から毛は生えていない」ということが分かったそう。
このことから、「母斑細胞から発毛や育毛を促進する物質がでている場合は、母斑細胞のまわりに膜がはってあって、この物質が外に広がるのを防いでいる」。
もしくは、「細胞膜に存在する物質、もしくは母斑内の細胞外マトリックス(細胞の外に存在する超分子構造体)によって、発毛が促されている」ことが考えられる、とのこと。
・・・ちょっと難しいですね(笑)
ほくろの毛は抜かないのほうがいい?
「ホクロの毛を抜くとがんになる!」とか「ほくろの毛は抜いたほうがいい」なんて、噂を聞いたことがある人も多いかと思います。
美容皮膚科シロノクリニックによると、ホクロをむやみやたらに刺激すると皮膚がんになる可能性があるので、毛を抜くのはおすすめしないということ。
ほくろのがん(メラノーマ、悪性黒色腫と呼ばれている)は、もともとは良性のほくろだったものが、慢性的に刺激を受けたり、紫外線を浴びることによってできるとされています。
(皮膚がんについて、詳しくは「がんが怖くてほくろと皮膚がんの見分け方を本気で調べてみました!」でご覧ください!)
もちろん、ホクロから生えている毛を一度抜いたり剃ったりしただけで、急にがんになる!なんてことはありません。
ですが、ホクロの毛を何度も何度も抜き続けたり、シェーバーでガシガシ剃って刺激するのを何度も繰り返すと、悪性化してしまう可能性もあります。
といっても、特に女性なら、顔や首のホクロからチョロッと毛がでていたらなんとなく恥ずかしいですよね。
どうしても毛を処理したい場合は、シェーバーで優しく剃るようにするのがおすすめです。
ほくろから毛が生えているのは良性の証拠!?
「ホクロの毛は抜きまくらないほうがいい」「ほくろはあんまり刺激しないほうがいい」と聞くと、ちょっとビビっちゃいませんか?
私も「普通のほくろがガンになる可能性がある」と知ってから、あんまりほくろを刺激しないように気をつけるようになりました。
しかし、ここであなたにお伝えしたいのは、過剰に心配する必要はいらないよ!ということ。
ホクロから毛が生えているということは、そのホクロはがんではないという証拠なんです。
シロノクリニックの公式サイトでも、以下のように書かれています。
ほくろから悪性腫瘍が発生した場合、ほくろの毛穴自体が壊れてしまっているため毛が生えてくることはありません。そのため、毛が生えているほくろは安心です。
(美容皮膚科シロノクリニック)
毛が生えたほくろを除去しても問題ない
「ホクロから生えた毛はあんまり抜かないほうがいいなら、毛が生えたホクロは取らないほうがいいの?」と思う方もいるでしょう。
毛が生えているほくろは、除去しても問題ありません。
あくまでも「ホクロを過剰に刺激しないために、ホクロから生えた毛は抜かない方がいい」というだけ。
毛が生えているからといって他のほくろと何ら変わりはありませんので、除去しても問題ありません。
ほくろから白髪が生えている理由
そもそも髪の毛やほくろから生える毛が黒いのは、毛根がメラニン色素(シミのもとでもありますね)を作り出しているから。
しかし、血行不良などで新陳代謝が悪くなると、毛根がメラニン色素をじゅうぶんに作り出せなくなり、白い毛が生えてしまいます。